上の子は割と几帳面。決められたことは守らないと気が済まないたちです。食べ物の好き嫌いもなく、食事のときは毎回必ず、ご飯→おかず→味噌汁→お代わりご飯 の順に1つずつ食べていきます。
対して下の子。気分屋です。怒られても何しても、自分がこうしたいと思ったら徹底的に駄々をこねます。肉や刺身や果物が大好きで、食事では真っ先に好きなものから、すごい勢いで食べ尽くし、必ず野菜が残ります。そこからはひたすらダラダラ。最後は親に口に入れてもらうことになります。
今日の夕食でも毎度の光景が繰り広げられ、下の子が妻に野菜を食べさせてもらってるのをぼんやりと眺めていると、ふと不思議な感覚にとらわれました。
ふたりの子どもたちは、同じように心臓があり脳みそがあり、それ以外のカラダの中身もまったく同じ。しかも同じ両親から生まれてます。それなのにこの違いってなんだろう。
自我や性格ってなんだろう。
さらには、水と食べ物を口から入れることで心臓やカラダが動き、頭で何かを考えています。どこかにコードがあり充電しているわけでもないのに、ずっと呼吸をし、生きて、怒ったり泣いたり笑ったりしています。
小さなふたりの息子を眺めていると、これまで気にもとめたことがないことが、なんだかとても奇跡的なものに感じてきました。
子どもがいるとものの見方や考え方がほんとうに変わっていきます。
まるで二回目の人生を生きているような、そんな得した気分にさせてくれます。
とにかく健康にさえ育ってくれれば、どんな平凡な人生でもかまわない。生きているだけで奇跡のように素晴らしいことですから。そんなことを考えながら、皿の中に最後に残った嫌いなキノコをつつきまわしている下の子を見守っていたのでした。