こんにちは
ぼくは昔から時代劇が好きで、小学生の頃には里見浩太郎や風間杜夫の出演作をかじりついて観ていました。
今ではそれほどでもありませんが(というか、時代劇がめっきり少なくなりました)、やはり侍の凛々しさや殺陣の美しさには、心ときめくものがあります。
でも、たまにWEBなどで江戸時代後期や明治初期の侍の写真を見ることがあると、やや「ガッカリ」することがあります。
なんとなくイメージより貧相というか、強さ・たくましさが感じられないのです。
もちろんテレビの侍は俳優が演じていますし、いわば特撮もののヒーローに近いレベルで脚色されています。リアルな人間とはギャップがあって当然です。
でもそれだけではなく、何かが決定的に違う。
なんだろうと考えたときに思ったのは「目」です。
どのリアル侍の写真でも、目にはある種の「おびえ」が宿っているように思えるのです。
当時は国の中で日本人同士が殺し合っている時代。今でいうところの内戦状態です。
侍は言ってみれば、戦争中の兵士なのです。
いつ殺されるかもしれない、自分の刀で殺してしまうかもしれない、そんな心境で毎日を過ごしていれば、その顔からは「凛々しさ」「強さ」以上に「おびえ」が表出するのも不思議ではありません。
どんな名優をもってしても、現代の日本でそんな「心に染みついた恐怖心」を目に宿すのは不可能なのかもしれません。
真田丸を見ながら、天下泰平の現代をありがたく感じつつ、こんな乱世に逆戻りすることがないことを強く願ってしまいます。
でも日本から一歩外に出たら、今でも恐怖におびえ毎日を過ごす人はいくらでもいるんですよね。