自分の欠点はたくさんある。
自分に甘い、すぐサボる、面倒くさがり。だから仕事でもストイックに妥協せず取り組む、ということができない。ついこんなもんでいいか、となる。
まだある。初対面の相手が苦手。人と仲良くなるには時間がかかる。そもそも仲良くなれる人が少ない。
でも、そんな自分のことが嫌いではない。いや、もっとはっきり言おう。ぼくは自分が好きである。
最初に挙げた欠点の倍くらい、自分のいいところが思いついてしまうのだ。
だいたいみんなそんなもんだと思っていた。
誰だって欠点はそれほど気にせず、いいところを自己満足して生きていると。
でもこの「嫌われる勇気」がベストセラーになるということは、もしかすると、そうではないのかもしれない。
「自分が好き」と思うことに、それなりの努力を要する人も多いのかもしれない。
どちらにしても、人生を幸せに送るためには、「自分を肯定する」ことが大きなカギになるように感じた。
そしてもうひとつ、「他人は他人」と割り切り、あまりその目を気にすることなく生きる。これまたぼくのモットー...というほど立派なものではなく、単なる生まれ持った性分なのだが、本にもある通り、人間関係をずいぶん楽にしてくれると実感している。
この本を読んで、目からウロコ、というよりは、「うんうん、そうだよな」という納得感が強かった自分は、幸運なのかもしれない。
自分を肯定できるように愛情を注いでくれた両親に感謝したい。
次は自分が子どもたちを目一杯愛してやりたい。
そんなことをあらためて思わせてくれた本だった。