昨日も西武が負けた。これで5連敗だ。
これまでチームを支えてきた選手たち、バッターもピッチャーも、そろって不調に陥っていて、まさにどん底の状態といえる。
テレビ中継を見ていても、試合が進むにつれてだんだん不機嫌になってくる自分を感じる。
子どもたちに対する態度まで冷たくなったりするから、われながらタチが悪い。
最近、長男は野球好きに目覚めつつあり、見るのもプレイするにも興味津々で、昨日も西武オリックス戦を一緒にテレビ観戦していた。
西武が劣勢の展開をみて彼が言った。「オリックス強いね~」。
彼はまだプロ野球観戦初心者である。順位も、試合の流れなんかもよくわかっていないから、単に勝っている方が強いと思うのである。
「オリックスが強いんじゃない。いまの西武が弱いんだよ」不機嫌にぼくが答える。
試合終盤。8回を終わって3対6。今の西武の調子を考えたら、まずどう転んでも負けである。
ぼくが言う。「今日もダメだこりゃ」。すると長男は「最後までわからないよ!」と言う。そう、もちろん一般的に勝負は試合が終了するまでわからないことになっている。でもぼくにはわかるのである。今日も負け負け。期待するだけムダムダ。
そこでハッとした。
正しいのはどう考えても彼の方である。
最後まであきらめない。負けたら相手を称える。子どもには偉そうにそんなことを言ったりするが、いざ自分を振り返ったら、すっかり単なる「キレイゴト」と化していた。そんな青いことを言うやつは初心者だけ、てなもんである。これはひどい。
もし子どもが自分のようなセリフを口にし始めたら、どう感じるだろう。
反省した。西武が負けるのは悔しいし、イライラするのはどうしようもない。
でもどんな展開でも「最後までわからない」、負けたら「相手が強かったね」と口に出してみようと思う。きっとこれまでより、負けても受け入れられるような気がする。
子どもって、いつでも自分を見つめ直すきっかけを与えてくれる。ほんとうにありがたい存在だ。やっぱり宝物ですね。