うちの長男は生真面目というか、あらゆる「決まり」に従順である。
学校の決まり、先生が言ったこと、親の言いつけ。行動の理由は「言われたから」であって、それ以上でも以下でもない。
もう少し自分のアタマで考えることをしてほしいと思うけど、子どもなんて(というか自分だって昔は)そんなものかもしれない。
だいたい、アタマで考えろなんて言う一方で、言いつけを守らずに余計なことをしたら怒りたくなってしまうのだから、親なんて勝手である。まあそれはともかく。
次男はもう少しユルい人間だ。親がいつまでも赤ちゃん気分で甘やかすのをいいことに、割とマイペースで自分のやりたいことをやりたいように行う傾向がある。
それは家でも幼稚園でも変わらないようだ。
長男は発想力に乏しいところがある。日記とか絵画なんかは超適当。でも与えられた問題を解いたり、根気強く練習したりすることは得意だ。そして目立ちたがり。学芸会の前なんかになると、覚えてきた歌や踊りを家でも見てもらいたくて仕方ない。
一方で次男はお絵描きが大好き。自分の頭にあるイメージを表現することが得意みたいだ。でも苦手なことはとことんやる気がない。というか人前でできない姿を見られることが嫌なようだ。
そして恥ずかしがりやである。幼稚園児のくせして日記すら親に見せたがらない。幼稚園で練習した歌や劇なんて、頼んでも家では絶対やらない。でも本番を観に行くときっちりこなしている。
長々と書いてしまったが、つまり正反対の性格の二人である。(ちなみに外見はよく似ている)
ほんとに同じ両親から生まれてきたのかと思うほど。
どちらもぼくや奥さんに似ているところもあれば、違うところもある。たぶんどこの子どもを連れてきても、一つや二つ、自分に似ているところはあるんだろう。そう考えると、性格の「遺伝」なんてものは、ほとんど迷信レベルのことかもしれない。
育てられ方や、もともともっている固有の人格によって、彼らの性格は出来上がっているように思える。
つい子どものことはなんでも分かっていることが前提のように思ってしまうけど、そんなわけはない。ひとりひとり別の人間であるという当たり前のことを、もっと意識してふだんから接していきたいと思う。