職場の同僚(30代後半男性)が結婚をすることになったと上司が発表した。
発表というのも大げさだけど、彼の場合は何年も彼女と結婚したくて、でもなかなか相手がその気にならないというのが周知の事実だったから、みんな「おぉ〜ついに」という祝福ムードになった。
その後の彼は、知り合いの本社や関連会社の人たちに次々と「結婚することになりまして」と電話をかけていた。
自分の結婚のときはそんな気にはならなかったから、よっぽど嬉しいんだろうとやや苦笑気味ながらその様子を横目で見ていた。
そもそも家族やよほど親しい友人以外は、ぼくの結婚になんてそこまで興味ないだろうから、わざわざ知らせるほどではない、というのもある。
あとは、それほど手放しで大喜び、という心境でもなかったというのも正直な気持ちだ。
独身が終わってしまう、という寂しさも強かった。
夫婦になったらどんな関係に変化していくのか、という不安もあった。
今となっては、子どもの年齢なんかを考えてもあのタイミングで結婚してよかったし、今のところは毎日楽しく暮らしているので何の後悔もない。
同僚の彼も山あり谷ありだろうけど、仲良く幸せに暮らしてほしい。