にほんご練習帳

思ったことや感じたことを文章に表現する訓練のためやってます。できるだけ毎日続けようと思ってます。

終戦記念日を前に

ぼくが通っていた福岡の小学校は8月9日と15日が登校日で、体育館に集まり黙祷したりしていた。天候によっては長崎に落とされた原爆は北九州に落ちていたかもしれず、そうなっていたらぼくはこの世にいないと、ばあちゃんから聞かされたこともある。じいちゃんは戦場ですぐ隣の人が撃たれて死んだという話をよくしていた。小学校の図書館にはマンガといえば「はだしのゲン」だけだったからとりあえず読んだ。そんな風に自然と、原爆や戦争が多少なりとも自分に関係あることとして感じられる環境で育ってきた。自分の子どもにもそうあってほしいけれど、なかなか難しい。学校ではまだ戦争のことなんて何も教わっていないようだし、図書館には、はだしのゲンをわざわざ手に取らなくても、もっと面白い本がたくさんあるみたいだ。親としてどうしたらよいかよくわからない。というかどうしようもない。ぼくらの世代が、たとえば明治維新のころまで日本人同士が内戦で殺しあっていたなんて聞かされてもぜんぜんピンとこないし、大河ドラマの中の話でしかないのと同じようなものなのかもしれない。それだけ平和が長く続いているのは良いことには違いない。でも今後は大丈夫なのか。世の中の動きを見ているとちょっと心配になることもある。もちろん個人の力ではどうしようもない。でも少なくとも、自分はどんな場合でも戦争とは距離を置く選択肢を選ぶ方でありたいし、できたら子どもたちにもそうあってほしいと願う。