にほんご練習帳

思ったことや感じたことを文章に表現する訓練のためやってます。できるだけ毎日続けようと思ってます。

マーケティングの終焉。

「パンと日用品の店 わざわざ」の平田さんがcakesに書いた文章がとても自分のためになったので備忘録的に。


これからはマーケティングでものを売る時代ではない。一番大事なことは「本当に売りたいものかどうか?」である。という主旨で、以下抜粋。


ものが飽和した時代、作った自分たちが本当に必要なものであると心から訴えることができない商品は消えていく。人々にとって有益であると信じて作られるものであることが大前提になっていく。それはものでもサービスでも同じことで、世の中をよりよくするものであること、必要であること、あなたの生活を助けるものであること、日本のために存続せねばならない等と、ものやサービスにミッションがあることが何よりも重要だ。


ぼくは広告に関わる仕事をしている。もうマスの時代ではないと言われて久しいけれど、まだそれなりにマス広告は効果がある。いや、今でも「数多く売る」ことを考えたら一番効果があると言っていい。なんだけど、基本的にそれらは瞬間的に多くの認知を獲得する役割でしかない。言い換えれば、巨大な投網を投げるようなものだ。多少網の目が粗くても、一定の割合で引っ掛かってくれる人がいる。でもそのやり方は何度も通用しない。そこから先、お客さんがファンになって買い続けてくれるかどうかは、すべてそのプロダクトなりサービスなりが「本当に必要とされているか」にかかっている。必要というのは、何も実用的に役に立つというばかりではない。それを食べることで気持ちがホッとする、それがあることで外に遊びに行きたくなる、それを持っている自分がカッコいいと思える。人によって様々だろう。そこを作り手がコントロールすることは不可能に近い。やれることは、自分が「有益」と信じられるものを作ることだけ。そこを愚直に追い求めたものは、やっぱり喜ばれる。「キャンペーン」なんてやらなくても、自然とSNSに書かれる。そして少しずつ、でも確実に売れ続ける。そんな時代だ。


そう、ここまで書いてあらためて自覚したけれど、我々広告屋の役割は確実に狭まっている。自分自身が「有益である」と信じられることに携わるなら、もう先はあまり長くないのかもしれない。どんなことなら自分が世の中の役に立てるのか、そこを探していきたい。