にほんご練習帳

思ったことや感じたことを文章に表現する訓練のためやってます。できるだけ毎日続けようと思ってます。

夫婦ゲンカを収めるあうんの呼吸

妻とは、付き合い始めてからとなるともう20年以上になる。当然、数えきれないほどケンカもしてきた。ケンカといっても、お互い性格的にキレるタイプではないので、せいぜい口論したり口をきかなくなったりという程度なのだけど、定期的にやっている。


長年一緒の時間を過ごしているので、当然のことながら相手の地雷は理解している。できるだけそこは避けるようにしているけど、時には怒ることがわかったうえで、それでもあえて言うこともある。指摘すると、その場では腹を立てるだろう。でも今後同じ場面になったときに「そういえばあのときこんなこと言ってたな」と思い出してもらうために「仕掛ける」のだ。

実際に、そのときはケンカになっても、その後に話しているとぼくの言うことも理解してくれたんだなとわかるときがある。そんなときは「言ってみてよかった」と思う。


そして、あえて「仕掛ける」ことができるのも、彼女とは、ケンカを長引かせず収めることができるという自信と信頼があるからでもある。夫婦の間では、どっちかが相手を言い負かすのは最悪だ。白黒なんてつける必要はない。お互いがある程度言いたいことを言ったら、納得しなくても適当に終わらせる。数時間は口もききたくないが、先に冷静になってきた方が、思い切って何事もなかったかのように話しかける。それに相手も普通に答える。それで関係修復である。我が家ではそんな感じだ。特に謝ることもないし、根にも持たない。いつの間にかお互いが暗黙のうちにそのスタンスを身に着けていた。


ケンカをするのは避けられないし、どちらかが我慢しすぎるのはむしろ良くない。ケンカをしないことよりも、「収め方」のパターンを見つける方がよほど有意義だと思う。もちろん誰とでもそううまくいくわけではないだろう。収められる相手と出会えたぼくは幸運だった。