にほんご練習帳

思ったことや感じたことを文章に表現する訓練のためやってます。できるだけ毎日続けようと思ってます。

アウラ

NHKスペシャルアウラ 未知のイゾラド 最後のひとり」を観た。

ちょうど同じ時期に再読中だった宮本輝の小説「青が散る」にこんなセリフが出てくる。

「人は、自分の命が一番大切だ。」

アウラは病気で足が不自由なこともあり、今や文明によって生かされている状態だ。最後に残った仲間アウレは死に、もう自分のことばを理解してくれる人はこの世にひとりもいない。文字通り世界でもっとも孤独といってもいい。それでも毎日を淡々と、でも懸命に「命を大切に」生きているように見えた。本来生き物はすべてそのようにできているはずだ。でも現代の人間はときに、社会や周囲の関係に疲れ、命よりも死を選んでしまうことがある。いったい人間は何のために生きているのか、文明とは何か、幸せとは何か。「人間」はわけがわからない。せめて「自分」にとっての幸せとは、というのを見失わないように生きてきたい。