にほんご練習帳

思ったことや感じたことを文章に表現する訓練のためやってます。できるだけ毎日続けようと思ってます。

コスト感覚

ポイントカードはほとんど使うことがない。単にレジで出すのが面倒だから、の一言に尽きるのだけど、たとえば10%のポイントが貯まると言われればきっと出すようになるだろう。つまりぼくにとっては、Tポイントとかnanacoとかの現状の割り戻し率が「カードを常に財布に入れ、会計のたびに取り出す」という作業の対価としては見合わないということだ。


なんてそれらしいことを書いてみたけど、その行動が「対価と見合うか」みたいなことを普段から考えているわけではもちろんない。むしろまったくコスト的には見合わないことばかりやっている。たとえば毎週日曜日、近所のスーパーでは卵が108円の特売がある。開店時に目がけてそれを買いに行くのが奥さんから託されたぼくの役目だ。二つ買ったとしてもせいぜい100円くらいの得にしかならないものを、天気の悪い日は車に乗って行ったりする。たぶん頭のいい人がやる行動ではないだろう。でもそれでいいと思っている。なんでだろうと考えてみた。


たかだか数十円でも「安く買えた」という満足があるし、奥さんが別の機会に180円で買うことになれば「もったいないことをした」と悔やむ気持ちが芽生えるかもしれない。あと重要なのは、ぼくもそれなりに「家庭に貢献した」感をもてること。そんな感情面での「価値」が、この数十円のおトクにつまっている。


自分の理解の範疇から外れている行為を見ると、つい効率が悪いとかコスト感覚がないとか、上から目線で批評したくなることがある。でもハタから見たら何も考えてないように見える行動でも(実際に本人も無意識にやっていることでも)、その人なりにかならず「意味」があるんだと思う。そのことを忘れないでいたい。