にほんご練習帳

思ったことや感じたことを文章に表現する訓練のためやってます。できるだけ毎日続けようと思ってます。

出世なんてしたくない自分を信じられなくなった件

ついこのまえ職場の人たちと飲んでいた時のこと。

 

間も無く定年を迎える、ある同僚が何気なく「お前も早く部長になってもらって云々...」と言った。

 

普段そんなに親しくもしていないその人に、酒の席とはいえそんなことを言われるのは意外だったのだけれど、それ以上に驚いたのは、言われてマンザラでもない気持ちになっている自分に対してだった。

 

ぼくは基本的に個人主義者だと思う。他人のすることにはあまり関心がない。

会社でも、自分のこだわりの領域では誰にも負けたくないし、それなりに勉強や努力をしているつもりだけれど、それ以外の業務に関してはほとんど興味がもてない。迷惑をかけないギリギリのあたりで適当にやっている。

 

だからプレイヤーとして輝きたいし認められたい気持ちは強いけれど、管理職なんてとてもじゃないが器じゃないし、まったく望んでいない。と、思っていた。

 

それなのに、飲み会で、定年間近で何の権限もない酔っ払った同僚に言われた「部長になって」の一言に、ムフフとなってしまった自分がそこにいたのである。

 

いったいこの気持ちは何なのだろう。

オレはほんとは出世を望んでいたのだろうか。

部長なんてなったらプレイヤーに専念できず、興味の湧かない仕事ばかり増えて、しかもさほど給料も上がらないという噂だ。

 

いいことなんて何もないと思えるが、じゃあ自分がなぜムフフとなったのか。あまり認めたくない心当たりがひとつだけある。

 

きっと「プライド」が満たされたのだ。

 

プレイヤーとして好きな仕事だけやっていたいなんていいながら、わかりやすく他人に認められたいという気持ちがどこかにあったのだろう。

 

冷静に考えたら、別にそのこと自体は悪いことでも不自然なことでもない。でも少なくともこれまでぼくは、権力や出世にこだわる人をどこか軽蔑していた。

 

自分だってそうなんだ。それは忘れないようにしておこう。