自分自身に降りかかるととんでもない災難でも、他人事だとまったく気楽に受けとめてしまうものがある。
その際たるものは失恋だろう。
本人は深刻なんだけど、周りは簡単に「忘れな」なんて言ってしまう。
自分が経験して初めて、こんなに辛いものかと気づいたりする。
経験しなければわからないという点では「身近な人の死」というのもそうだろう。
うちの息子たちは、いや自分の幼少期を振り返っても、子どもは気軽に「死ね」とか口にするし、死ぬことにかけた冗談を言ったりする。
縁起でもないと親は怒るが、どこか虚しい。
誰かに死なれることの悲しみは、どれだけ説明しようが説教しようが伝わるはずがないことは分かっている。
経験してほしいとは思わないけど、やはりどこかで分かってもらわないといけない感覚である。
難しいところだ。