知り合いから、朝野球の人数が足りなくなるかもしれないから、そうなったら助けてくれませんか?と連絡がきた。
前日までに分かれば行きますよ、と答えたが、1人ドタキャン常習者がいて、当日のその人しだいだという。足りなくなるとしたら2試合目の方なので、1試合目が始まる朝5時までには、必要あるなしに関わらず連絡しますとのことだった。
やれやれ、日曜の朝に面倒くさいことになったと若干げんなりしたけれど、ぼくも野球のメンバー集めに苦労したことはあるから、わかりましたと答えておいた。
少し話は逸れるけれど、野球は基本的には一度交代したら戻れないし、ポジションごとにやや専門性もあるので、草野球ではあまりメンバー交代しにくいという事情がある。だからせっかく行っても人数が足りていれば出番なく終わる、なんてことにもなりかねない。そのため集める方も「とにかく多くの人に来てもらう」という発想にはならず、ギリギリの線を見極めることになる。
そんなわけで一応朝5時にタイマーをセットして眠りについた。
果たして、連絡はこなかった。
6時まで待って音沙汰ないので寝たのだが、起きてみると「すみませんでした」とLINEが何通も入っていた。
本来ならめちゃくちゃ腹が立つところなんだろうけど、そうはならなかった。
ぼくも以前同じ失敗をしたことがあるから。
きっと人数が揃ったことで安心して、ぼくに連絡するのを忘れていたのだろう。
そう想像できた。
ぼくもあのときはひどい迷惑をかけてしまったけれど、その経験があったから他人の失敗に寛容になれた。
ミスはないに越したことはないが、その後の糧にできたら悪いことばかりでもないなと思えた出来事だった。