3ヶ月ぶりの東京出張。
線路すれすれに建物が立ち並ぶ景色を見て、ああ東京来たなあという気分になる。
15年近く前に上京してアパートを探しているとき、不動産屋に連れられて来た府中をすぐに気に入った。
都心の圧迫感に息苦しさを覚えていたそのときのぼくは、遠くまで視界が開けている街並みに心底ホッとしたのだった。
もちろん東京の暮らし自体は楽しく、都心に遊びに行くのも好きになったけれど、住むのは郊外が安心できた。
自分はやっぱり骨の髄まで田舎者だ。今のように地方で暮らし、たまに出張で上京して友だちと遊ぶという生活は理想的だ。