にほんご練習帳

思ったことや感じたことを文章に表現する訓練のためやってます。できるだけ毎日続けようと思ってます。

死への恐怖

知らないことは怖い。もちろん知っているからこそ怖ろしいということもあるが、だいたいのことは、経験や知識があった方が心の準備もできるし、対処方法だって考えられる。


「知らないから怖い」の最たるものは死だろう。死んだらどうなるのか、そのあとの世界がどうなっているのかわからないけれど、いやわからないからこそ恐れてしまう。これは理屈ではなく、そもそも生物として、生き残ることを望む意思がDNAにインプットされているのかもしれない。


ここまで書いて、ふと思ったことがある。

以前からなぜ「余命宣告」に恐怖を感じるのか、ということがわからなかった。もちろん感覚としては理解できる。自分だってそんなことは聞きたくない。でも誰しも生まれた瞬間から、いつか死ぬことは決まっているのだ。それがいつなのか、分かっているかいないかの違いでしかない。だけどやっぱり恐ろしい。たとえ「余命50年」と言われても、落ち着かない気持ちになってしまうだろう。


人には「生きたい」「少しでも長く生き延びたい」という意思がプログラムされているとしたら。余命宣告はそれを打ち砕く通告ということになる。そこに絶望を感じてしまうのかもしれない。


「生きてるだけで丸もうけ」という誰かのことばがあるが、自分に残されている時間がどれだけにしろ、まずは今日一日こうして生きていることに感謝してもいいのかもしれない。