にほんご練習帳

思ったことや感じたことを文章に表現する訓練のためやってます。できるだけ毎日続けようと思ってます。

素人が語るセパ両リーグの違い

今年の交流戦パリーグの勝ち越しが決まった。2005年にスタートして以来、過去15年間で14度の勝ち越しだという。ちなみに2005年以来の日本シリーズの成績を見ても、パリーグ球団が14年間で11度制している。


その理由についてはいろんな人がいろんなことを述べている。中でもぼくが一番説得力があると思うのはDH制の影響だけれど、今日はそれについて書きたいわけではない。素人目線で、でもあまり語られていないあることについて書きたい。


6/12の西武×巨人戦を観戦したときのこと。

久しぶりの西武ドーム観戦に気持ちがはやり、仕事も早々に切り上げ16時過ぎから座席に陣取ってグラウンドを凝視していた。ジャイアンツの打撃練習が終わり、西武ナインがグラウンドに散っていく。ノックだ。いつもの見慣れた光景である。実はぼくはこの試合前のノックを見るのが好きだ。捕球から送球への目にもとまらぬ動き、力強く正確なスローイング。次々にボールが気持ちよく交わされていく光景は「これぞプロ」と思わせてくれる最たるものだ。この日もそんな満足に浸らせてくれた西武の野手陣が引き上げると、続いて巨人ナインが登場。まずは外野から。順番はどこも変わらない。


「あれ?」と思ったのはそのときだ。クッションボールを処理する動き、内野への返球、なんだかゆったりしている。もっとはっきり書けば、緩慢なのだ。西武のノックでは、ほとんどの選手が試合と同じ程度のスピードで打球を追いかけ、力を入れて送球している。ふだんパリーグを観戦していると、西武だけでなく相手チームも同じだからそれが当たり前だと思っていた。でも巨人は違った。ゆっくり追いかけ、山なりのボールを返す。練習ではなく、ただこなしているだけのように見える。西武の外野手たちが、ノックもアピールの場とばかりに競うように矢のようなバックホームを投げていたのとはあまりに対照的だ。


もちろんプロの選手だから、試合前のわずかなノックで技術がどうこうなるということではないだろう。単なるウォーミングアップだと目的を割り切っているのかもしれない。だけど試合前の最後の動きとなる練習に取り組む、巨人の選手たちの動きは「パリーグとの違い」をとても印象的に感じさせるものだった。


これが実力差の原因のすべてなんて言うつもりはない。巨人だけを見てセリーグを語るわけにもいかない。実際に今年広島から巨人に加入した丸は、一人だけ全力でノックに取り組んでいるように見えた。


でも仮にあの試合前の光景がセリーグの「当たり前」だとしたら。ノックを真剣にやるチームと、そうでないチームは、他の練習でもどこか意識が違っている気がする。その積み重ねが大きな差となって表れてきている。そんな仮説が芽生えたのだった。