こんにちは。
昨日のNHKスペシャル、面白かったです。
といっても、自動録画されているつもりでのんびり九時半くらいにテレビつけたら入っておらず、という非常事態で前半は見逃しているのですが・・
この世界において、文明と完全に隔絶した生活を送っているイゾラド。
最近、文明社会で目撃されるようになっており、ある部落の少年が弓矢で射殺される事件も起きているとか。
その彼らに、カメラマンがペルー政府のスタッフに混じって一瞬だけ接触できるシーンがあります。
見慣れない顔を見つけ、彼らは「この人は誰だ!?」と言い寄ってきます。
経験豊富なカメラマンですが、その迫力に必死で「ノモレ(友だち)、ノモレ」と答えます。
そのときカメラにとらえられた彼らの表情に、テレビで観ていたぼくも恐怖を感じました。
説明すれば、怖れと不信感、そして好奇心とがないまぜになった表情、ということになるのだと思います。
けれどその目は、それだけでは説明しきれない、普段生活している世界では見ることのない光をたたえていました。
「殺す」「殺される」が日常に存在している世界に生きるものの目。
現代社会の言葉に当てはまるとしたら「狂気」でしょうか。
でももちろん彼らは狂ってはいません。
アマゾンで生きるための、人間が本来もっていたであろう「本能」が宿っているのだと思いました。
文明社会から隔絶された生活を送るイゾラド。
彼らには、ぼくたちが生きる社会のルールは通用しません。
暴力や殺人に対する解釈さえ異なっているかもしれません。
現代社会のルールは、今の我々が快適に暮らすためのもの。
イゾラドの目は、ぼくたちがそのルールを守ることで、動物として、人間として失ってきたものを保っているようでした。
「人間のあるべき姿」や「進化」とは何か、そんな答えのない疑問を投げかけられたような気がしました。