言い出しっぺはぼくなのだが、子どもたちの冬休み中に、目標を立てようということになった。
長男はキレイに後転ができるようになること。次男は逆上がりだ。
これまでもたまにそうしたチャレンジはやっていた。
達成したら、ちょっとした欲しいものを買ってあげる、というのをエサにしていたのだけれど、二人ともあまり物欲がないこともあり、なんとなくなあなあになって、うまくいかないまま終わっていた。
今回はエサはやめた。その代わり、お父さんもチャレンジをする。
極度にカラダが硬いぼくが、脚を広げて床にアゴがつくまでになってみせる、と宣言した。
まず、もともと一番ゴールに近かった長男があっさり達成した。しかし次男に逆上がりは相当ハードルが高い。頑張り屋の長男も猛特訓の末、一年生の後半でようやくできるようになった。長男よりもさらに運動が苦手で、しかもできないことはやりたくない性分の次男のことだ。すぐに練習しなくなるに決まっている。冬休みどころか、幼稚園のうちにできるようになるのは、なかなか難しいだろう。そう思っていた。
ところが、だ。
先週見たときには壁を使ってもなかなか回れなかったから、ぼくは「1日10回、壁を使って回る練習しなさい」と言い残していた。
奥さんによると、毎日一人で二階に上がって、ずっとやっていたらしい。
今日、一週間ぶりに見ると、本当に10回を軽々とこなせるようになっていた。
さすがに自力で回るまではまだ少し遠いが、先週と今週では、足の上がり方が大きく進歩している。この調子ならもしかすると本当に冬休み中にできるようになるかもしれない。そのくらい上達していたし、やる気が漲っていた。
ぼくは彼のことをまったく誤解していたようだ。やると決めたらやるオトコなのだ。驚いたし、とても嬉しかった。
これはぼくも頑張らないわけにはいかない。息子二人がこんなに進歩してるのだ。意外と父ちゃんもやるときはやるオトコ、そう思わせないとシャクだ。