にほんご練習帳

思ったことや感じたことを文章に表現する訓練のためやってます。できるだけ毎日続けようと思ってます。

もやもやっと感じたことへの自分なりの整理

仕事柄、たまに企業の理念・ビジョンというものに触れる機会がある。時にはその策定のお手伝いをすることもある。すぐれた理念というのは、一つ一つの文章は、どこの企業でも誰にとっても当然に当てはまるものでありながら、全体を通してみたら、まぎれもなくその会社の思想・信条がくっきりと浮かび上がるようになっている。


したがってどんな理念でも、それを構成する個別の文章において、しごくまっとうな「普遍的な価値観」が示されているのはある意味当然のことだ。それがたとえ「全体」としては否定されるべき思想・信条についても、同じことがいえる。だから個別の文言に「普遍性」があったとしても、それが理由で「全体」が肯定されることはありえない。


過去に否定されたある条文について、今さら教育されるまでもない、社会に浸透している価値観が示されている個別の文言を持ち出して、その普遍性を主張するというのは、その裏に「全体」を肯定したいという思惑があるととらえられても仕方がないだろう。そして、きちんとそこを注意深く指摘し、あらためて否定しつづけていかなければいけないと思う。