にほんご練習帳

思ったことや感じたことを文章に表現する訓練のためやってます。できるだけ毎日続けようと思ってます。

読書とは

朝の駅で、いつも電車がホームにつくやいなや、後ろから割り込んできて我先に乗り込み座席を確保するおじさんがいる。

彼はぼくと同じ終点で降りるのだが、降りるときも我先に立ち上がって、立っている人よりも先に降りようとする。

 

まあ田舎の路線でラッシュ時でもないからみんなノンビリしたもんだし、ぼく自身もたかだか20分くらいの乗車時間で初めから座る気もないので、そこまで腹を立てるということはない。

「いい歳して徳の無いオッさんだな〜」と思うくらいである。

 

ところが、今日たまたまぼくの目の前の座席に彼が座って、熱心に読んでいる本の内容が目に入ったのだが、その文章に驚愕した。

 

おそらく中国か何かの思想家の文言集のようなものだ。教養のないぼくにはそれが誰だかわからないが、たとえばこんなことが書いてある。

 

「自分が恩を施したときはすぐに忘れて、人に恩を受けた時は決して忘れぬように」

「忠の字は真心という意味である。これがあるかどうかをを自分に責めるのはよいが、他人を責めてはならない」

「真の勇者は慎しみ深いものである」

 

 

いったい人間にとって読書のもつ意味とは何なのであろうか...

 

いや、彼にとってこれが人生を変える一冊になるのかもしれない。

今後も彼から目が離せない。