最近、よく仕事で一緒になる同僚に、 とても勉強させてもらっている。
彼はぼくより3歳くらい年長なだけだけれど、 業界での輝かしい実績もあり、 社内でも確固たる地位を築いている。
で、打ち合わせなどに同席すると、 その評判も実績も納得するしかないのだ。
まずアイデアが素晴らしいのだけど、なぜ素晴らしいかというと、 その案にたどりついた「理由」がきちんとあるから。
思い付きではないから、再現性がある。 どんな仕事でもクオリティに波がないのである。
またその案が生み出されるまでに、 あらゆる方向で考えつくしているから、 どんな視点から質問されても簡潔明瞭に答えが出てくる。
聞いている側にとっては、そこでまた説得力を感じ、 信頼につながる。
そして、これが一番感心してしまうところなのだけど、 誰のどんな意見も無下に否定することがない。
このくらい実績がある人だと、やや当たりがきついとか、 不愛想なタイプもいたりする。
誰よりも自分が一番考え尽くしているから、 考えが足りない案に対して苛立ってしまうことも仕方ないところが あるとは思う。
でもこの人にはそれがない。できり限り「いいところ」 を拾ってあげたうえで、それでも「足りないところ」をやさしく、 でもはっきりと指摘する。
すぐにその指摘ができるのも、やはり圧倒的な思索の量による「 引き出し」の多さのなせる業だとは思うのだけど。
他人に対してやさしく、自分は妥協せず努力する。 なかなかいないと思う。
とてもマネできないけれど、ひたすら尊敬している。