にほんご練習帳

思ったことや感じたことを文章に表現する訓練のためやってます。できるだけ毎日続けようと思ってます。

犬のこと。

ぼくは犬好きだ。と書くと猫のことはそうでもない人のように感じられるかもしれないが、実家では犬も猫も飼っていたから、そのかわいさや魅力もよくわかっている。

ただとにかく犬を思う気持ちが大きすぎるのだ。なぜ犬がそんなに好きなのか、ちょっと考えてみたい。

 

まずはあの「目」だろう。丸い。黒い。そしてなぜかいつも少し濡れている。ピュアなハートがそのまま表に現れたかのようなあの目は、こちらへの親愛と好奇心に満ちている。人は、自分を信頼してくれる存在を愛する。それは遺伝子レベルで決まっている哺乳類としての本能かもしれないけれど、犬はそこを刺激してやまない目をもっている。

 

もうひとつは「身体能力」だ。

もちろん猫の能力もものすごいし、室内犬の中にはか弱い犬種もいるのだろうと思う。でもぼくが身近に接してきたシェパードや柴犬は、その締まった体にとんでもない力を滾らせていた。シェパードは言うに及ばずだが、柴犬でも人間がケンカしたら2、3人がかりでも勝てないだろう。ぼくが子どもの頃は実家が農家で、敷地だけは広大だったから、犬と遊ぶときも思いっきり跳んだり走ったりしているのを間近で見ていた。本気を出したときの敏捷性とパワーは、想像を遥かに超えていて、ちょっと恐ろしさすら感じたほどだ。

 

自分より強く、かつ自分を信頼して甘え、愛してくれる。そんな関係性の存在は、犬以外にはないだろうと思う。

 

ぼくは犬と一緒に育った。体を撫でたときの手触りや、抱きしめたときの体温の記憶が、心の深いところで自分を支えてくれていると感じることがある。たぶん世の中には同じような人がたくさんいるだろうと思う。

 

最近ふと考えることがある。自分にとってかけがえのない犬という存在に、何か恩返しがしたい。いや恩返しというのは傲慢かもしれないが、人々に飼われている犬たちが、少しでも楽しく過ごせるような場や機会を作れないだろうか。残りの人生でそんなことに関われたら、とても幸せかもしれない。